痔には何種類かありますが、もっとも多く見られるのが痔核、俗にいうイボ痔です。人間の肛門には表面の粘膜と括約筋の間に、たくさんの血管が集まった部分があり、肛門を閉じるクッションの役割をしています。この部分が痔核のもとであり、ヒトはみな痔主といえます。もともとあるクッションの部分がうっ血をきたし膨れ上がったり、それを支える組織が弱くなり肛門の外に出てくるようになって痔核という病気の仲間入りをするわけです。
痔核の脱出があまりなく軽度の出血や痛みだけの時は、毎日お風呂に入ったり便通を整えるなどの日常生活に注意することに加え、坐薬や軟膏を使うことでよくなります。しかし次のような場合、完全に治すためには手術をする必要があります。
(1)痔核が肛門外に出っぱなしで元にもどらない
(2)咳をしただけでも簡単に脱出し、日常動作に支障がある
(3)出血がひどく貧血を来す