・痔核の治療法
痔核の治療の基本は「保存療法」です。
保存療法とは食生活や排便習慣などのライフスタイルを改善して症状を悪化させないようにする方法です。詳しくいうと日常生活で便秘や下痢を防ぎ便通を整え、便意を感じたら、すぐにトイレにいく、トイレで長居をしないなど正しく排便するようにし、排便後は肛門周囲をきれいにする、つまり肛門衛生に注意します。
そして出血、痛み、腫れなどの症状に対しては外用薬(座薬や軟膏)を使います。
こうした保存療法で症状が改善されない場合には、「注射療法」や、「ゴム輪結さつ療法」といった方法を行うこともあります。
注射療法は患部に硬化剤(5%フェノールアーモンド油)を注射し痔核を硬化、縮小させ出血を防ぐ方法です。ただし、この方法は出血を繰り返す痔核には有効ですが、効果は1年程度しか続きません。また、注射を繰り返していると効果が薄れてくるという欠点もあります。
ゴム輪結せつ療法は特殊な器具で痔核の根元にゴム輪をかけ、ゴム輪の締め付けにより血流をとめて1~2週間で痔核を脱落させる方法で、麻酔を必要とせず外来でできます。