痔(じ、ぢ)の種類一覧
痔とは肛門と肛門周辺の病気の総称で、「日本人の3人に1人は痔に悩んだことがある」 といわれるほど非常に身近な病気の一つです。
主に便秘や下痢が原因で起こり、症状により、痔核・裂肛・痔瘻に分けられます。また、 痔と間違えやすい肛門の病気もあります。
痔核(じかく・いぼ痔)
痔核は、肛門にいぼ状の腫れができたもので、一番多い痔のタイプと言われています。 痔核には、⻭状線より上にできる内痔核と、⻭状線より下の肛門の外側にできる外痔核があります。
内痔核は通常、排便時に出血するものの痛みは感じませんが、外痔核は痛みを感じ、悪化すると血栓ができて激しく痛みます。
裂肛(れっこう・切れ痔)
裂肛は、歯状線より下にある肛門上皮の部分が切れる痔のことです。
排便時の強い痛みと少量の出血があリます。初期であっても硬い便であれば痛みは繰り返します。
痔瘻(じろう・あな痔)
痔ろうは、細菌によって化膿し、肛門内外がトンネルでつながったものです。市販薬などでは治せず、専門医の受診が必要です。
まず、肛門の周囲が化膿して膿がたまり、腫れて痛み、時には38~39℃の発熱が出ます(肛門周囲膿瘍)たまった膿が出て、膿のトンネルができると痔ろうになります。
痔と間違えやすい病気
直腸脱、肛門掻痒症、毛巣瘻、膿皮症、大腸がん、大腸ポリープなど、痔と似た症状の病気は色々あります。自己判断は禁物です。
ご注意:このページは一般的な知識や治療方法などをご紹介したもので、医療機関により大きな違いがあります。 肛門は大変複雑で繊細な部位ですので、信頼できる医療機関をご受診ください。
監修:岩垂 純一
(岩垂純一診療所 所⻑/医学博士)